は海上衝突予防法等の航法規定の定めるところにより、相手船に避航の義務があると判断した場合と、これまでこのような状況のもとでは、他船が避けてくれたという経験に基づく判断とがあるので、双方の判断のどちらが正しいということは、表の内容からは直ちに判定することはできない。
ここでは、双方の操船者の判断の差異がどのようになっているかを表3、表4および表5の内容から検討してみる。
<表4>漁船以外の船舶と漁船

(1)漁船以外の船舶同士の例
表3で一方の操船者の「相手船が避ける」という判断に対し「相手船を避ける」という意思をもっているとみられる相手方の操船者の判断は、表中の番号で示すと4,9および13であろう。
他の判断については、いずれについても積極的に相手船を避けるという意図は見い出されない。大方は、無難にかわるという判断が